本記事でわかること
・立ち上げに必要な道具
海水魚を通販で購入する際におすすめの店舗
海水魚や関連の用具を通販で購入するのであれば、やはりペット通販大手のcharmさんがよいと思います。
生体も用具も品揃えがとっっっても豊富ですし、charm楽天市場店ではなんと5980円以上の購入で送料が無料になってしまいます。
さすが業界最大手。生体の購入でも関係なしなので本当に重宝しています。
2年以上利用していますが今のところ死着などもなく、生体の管理もしっかりしているようです。
水槽
水槽の大きさは横幅が30cm、60cmなどがあり、細かく分けると30×30×30cmや60×30×36cmなどなど本当に色々あります。
また、水槽は水量が多いほど水質や水温の変化が小さくなるため安定しやすいです。
私が最初に立ち上げた際の水槽の大きさは30×30×40cmでした。
占有するスペースが小さく高さがあるため見た目がおしゃれで、省スペース・省コスト。お魚は2、3匹から多くて5匹ほどしか飼う予定のない方にはもってこいだと思います!
▼水槽に合わせた水槽台も用意できるといいですね!
▼海水水槽で飼育できる匹数の目安について
▼小型水槽は取り回しはいいが、注意すべき点も多い
底砂
海水水槽の底砂としてはサンゴ砂やアラゴナイトサンドが適しています。
サンゴ砂はその名の通りサンゴからできた砂ことです。またアラゴナイトサンドはサンゴや貝殻からできている砂で、どちらも主成分は炭酸カルシウムで同じです。
というのも、海水魚飼育では飼育水のpHは弱アルカリ性のpH8ほどがちょうど良いのですが、お魚さん達がフンをすることによってpHが上がってしまいます。
そこでこれらの砂の主成分である炭酸カルシウムが溶け出すことで中和されpHが上がるのを防いでくれるためです。
なお、底砂を敷かないベアタンクという方法もありますが、底砂がpHの安定に寄与したりバクテリアの繁殖場所になるということを考えると、初心者の方は底砂を敷くことをおすすめします。
▼サンゴ砂の効果や詳細についてはこちらで詳しく解説しています。
▼アラゴナイトサンドについてはこちら
粒の大きさについて
サンゴ砂の大きさにはパウダータイプのものから小石ほどの大きさまで様々あります。
パウダータイプのサンゴ砂はゴミや病原菌がたまりやすい上、なにかと巻き上がりやすくその際に病原菌や良くない成分も一緒に巻き上がったりするため、初心者の方にはおすすめはできないといえます。
まとめると、ひと粒数mm程度の「スモール」「セミラージ」といった粒の大きさがおすすめではないでしょうか。
底砂の敷く厚さについて
底砂を厚く敷きすぎると、下の方の水が動かなくなるため酸素がなくなり、そのような場所で繁殖する菌が硫化水素という有害な物質を出してしまう可能性があるのです。
そういった危険を減らしたい方は底砂を敷く厚さとしては2・3cm程度が良いです。
サンゴ砂の量の目安
底面が60×30cmの私の水槽では3Lのサンゴ砂で全面に敷いて1cm強ほどの厚さです。
なので底面が30×30cmの水槽ではサンゴ砂2Lほどで厚さ1~2cmとなります。
▼サンゴ砂の量・厚さについてはこちらで詳しくお話ししています。
ライブサンドについて
サンゴ砂には、すでにバクテリアが付着しているライブサンドというものがあります。
バクテリアが付着しているためこれを利用することで水槽の立ち上げを早めてくれる作用があり、さらに通常のサンゴ砂では必要な使用前に洗うという行為が必要ない(洗ったらバクテリアが死んでしまうため洗ってはいけない)ため非常におすすめです。
おすすめはこちらのアラガライブです。良質なアラゴナイトサンドにバクテリアが付着させてあり、水槽立ち上げにも、立ち上げ後の安定にも大きく寄与してくれます。
砂利ほどの大きめの粒が良ければこちら
▼ライブサンドや、そのおすすめの商品についてはこちら
人工海水・比重計
飼うのは海水魚なので、海水を作るために人工海水の素が必要です。
また海水を作る際に「人工海水の素」と「水道水」と「カルキ抜き(次説明します)」を混ぜるのですが、その際にどれだけ人工海水のものが溶けたかという「比重」を確かめる比重計というものも必須です。
おすすめの比重計はこの「ディープシックス」です。針に気泡が付きにくく目盛りが読みやすいです。
また人工海水は「マリンテック シーライフ」や「インスタントオーシャン」という人工海水の素が安価で品質もいいのでおすすめです。
▼人工海水のレビュー
カルキ抜き
カルキ抜きは水道水と海水の素を混ぜる際に水道水の塩素を抜くために必要なものです。値段は300円ほどからです。水道水で海水を作る方は必要です。
▼百均で手に入るアクアリウムグッズについてはこちら
▼百均のカルキ抜きは大丈夫?
フィルター
お魚さんが出す有害な物質をろ過するため、フィルターが必要です。
まず主に海水水槽で使うフィルターには外部フィルター、外掛けフィルター、上部フィルターの3種類があります。
また海水魚は淡水魚に比べて水質の悪化に弱いので、フィルターはなるべく大きな物が良いです。
外部フィルター
例えば30×30×40cmであれば45-60cm水槽用の外部フィルターなんかがあれば、ろ過に困る事は全くないと思います。
外部フィルターはバケツのようなろ過槽をホースでつないで水槽に取り付けるもので、ろ過能力は高く取り付けも難しくないためおすすめです。
海水水槽(サンゴも飼育)において後述するオーバーフロー水槽以外のろ過方式を利用するなら、実質この外部フィルターの一択になるでしょう。
外掛けフィルター
淡水水槽で一般的な外掛けフィルターはろ過槽が小さい物が多く、海水魚飼育では心許ないです。
ただ、30cm水槽ほどの小型水槽にカクレクマノミ2匹など、飼育匹数を少なくするのであれば十分使用可能です。
▼我が家の共生ハゼを飼育する25cmキューブ水槽は外掛けフィルターのみで維持している
▼おすすめの外掛けフィルター6選
3匹のお魚とヤドカリと貝を1匹ずつを飼育していた以前の私の水槽では、外掛けフィルターでも何とかなっていました。
このようにお魚さんの数次第では外掛けフィルターでもいけることもありますが、基本的に海水魚は汚れに弱いと言うことを考えて、使っている水槽の容量よりも一段階大きい物を購入している方が多く、そのほうが安定です。
そうれすればもし「水槽のサイズを大きくしたい!」と思った時でも潰しが効きます。
上部フィルター
水槽の上にのせる上部フィルターはろ過能力は問題ないですが、ライトや鑑賞の邪魔になりがちですし、なによりフレームレス水槽には乗せられません。
フレームありの水槽で魚のみの飼育であれば、ろ過槽が大きく、メンテ性、酸素供給性に優れる上部フィルターはとてもおすすめといえます。
オーバーフロー水槽
またろ過方法としてはオーバーフロー水槽(OF水槽)という、水槽を2つ使用してひとつをメイン、もうひとつをろ過用の水槽とする手段があります。
こちらは初期投資がとっても多くかかってしまうので「とりあえず海水魚を飼ってみたい」「なるべくローコストで」という方にはおすすめできないかもしれません。
しかし「お金をかけてでも本気で海水魚飼育がしたい」「今後も続ける可能性が高い」という方には非常におすすめで、ひとつの水槽をまるごとろ過槽として使えるこの方法は他のろ過方法と比べても水量をかせげるため、水質や水温面でも安定性が抜群です。
▼海水水槽でのフィルターの選び方について
ヒーター、冷却ファンやクーラー、温度計
経験上、ヒーターやクーラーで水温を一定に保つことは、お魚の健康を保つうえで最もといえるほど重要です。
海水魚の飼育であれば、水温を25℃に保つ必要があります。
水質悪化もお魚の健康にも影響するのですが、水温の上下は健康はもちろん命にも直結します。水温が一日に大きく上下するような環境ではお魚に非常にストレスがかかってしまうのです。
お魚の病気予防に最も大切なのは水温が一定していることと言っても過言ではないので、水温には気を配りましょう。
どんなクーラーとヒーターを買えばいいのか?
ここでクーラーやヒーターは水槽の容量にあったものを購入しなければいけません。
私自身クーラーとヒーターを別々に購入するのはコスパが悪いと思い、どちらの機能も兼ね備えた温度調節機を探していました。
しかし対応水量が45cm水槽までの大きさまでしか見つかりませんでした(↓)。
しかしこれ以上の大きさになるとそれに見合うものは今のところありません。当時運営していた60cm水槽に合うようなものはなかったので私はクーラーとヒーターを別々に購入しました。
▼ヒーター
▼クーラー
実際に購入したのはこの一回り小さいクーラーですが、値段は同じくらいでした。
クーラーには形式が2種類あり、私が使っているチラー式と、ペルチェ式というものがあります。
▼ペルチェ式のもの
▼チラー式のもの
ペルチェ式のクーラーは価格はチラー式よりは安いですが60cm水槽では心許ない性能のものが多いです。60cm水槽以上ならチラー式が必要になるでしょう。
ちなみに先ほど紹介したクーラーとヒーターが一体型のTEGARU2は、ペルチェ式です。
またどうしても「クーラーが高い!」という方は、冷却ファンの使用もおすすめです。
▼冷却ファンでは水槽からの蒸発が激しくなることに注意。こまめに足し水を行おう
▼ヒーターやクーラーの選び方についてはこちら
ライト
ライトはお魚を飼うだけならなくても大丈夫ですが、サンゴやイソギンチャクは光合成をするためそれらの飼育においては必須です。
また、うちのお魚さん達は電気が消えると就寝し、電気がつくと起床します。
このようにライトの利用でお魚さん達の生活リズムの構築ができます。またライトがあることによって水槽が映えるのできれいに見えます。
魚しか飼育しないのであれば、安価で電気代も安いLEDでよいでしょう。私は30cm水槽時代にこのライトを利用していました。
ライブロック
ライブロックはろ過に重要なバクテリアなどの生物を水槽に持ち込むために必要です。
ライブロックは死んだサンゴの骨格にバクテリアや他の生き物が付着したもので、これをいれることで海の環境を水槽内に再現できます。
生きたサンゴなどが付着していることもあり、私が購入したライブロックにも小さいながらついていました。お値段はキロ数千円とお高めですが、初めての海水水槽の立ち上げには必須です。
私はスプラッシュさんというところでライブロックを購入しました。値段は平均的ですが、ライブロックの質がとにかく良く、とてもおすすめです。
▼ライブロックの見分け方とおすすめの通販について
水槽に導入するライブロックの量の目安としては、水槽の容量(リットル)÷10キロが目安とされています。容量60リットルの水槽であれば6キロになります。
しかし私の60cm水槽では容量60リットルに対して2キロ程度しか入っていません。すこし少ないように感じますがお魚さんの飼育にはなんの問題もないです。ただ、ライブロックはそのまま水槽内のレイアウトにも使えるので量があると迫力のあるレイアウトがつくれます。
▼ライブロックの量と組み方について
バクテリア剤
ライブロックを用いた海水水槽の立ち上げにおいてバクテリア剤は使わなくても問題ないのですが、ライブロック由来のバクテリアが水槽内で繁殖するまでには時間がかかります。
バクテリア剤の中にもライブロックと同様にろ過をしてくれるバクテリアが入っています。
立ち上げ期間を短縮したいという場合や、アンモニアや亜硝酸(どちらもバクテリアによって分解される有害な物質です)が出てしまったという場合にバクテリア剤があると安心です。
おすすめはべっぴん珊瑚 土壌バクテリアです。
海水水槽用にさまざまなバクテリアがブレンドされており、「入れた翌日から水槽の水がキラキラしている!」という意見も見かけるほど有用なバクテリアが入っているようです。
実際に私も利用していますが、使用してから目に見えてコケが減ったんですよね。
水槽の立ち上げ時にも、立ち上がってからの通常時にも、ぜひ使用しておきたいバクテリア剤です。
▼海水水槽におすすめのバクテリア剤3選
まとめ
*小型水槽がいいなら30cmキューブか、30cmキューブハイタイプ水槽。60cm水槽くらいから始めると環境が安定しやすい
*底砂はサンゴ砂かアラゴナイトサンド。ライブサンドは洗わなくていいから楽
*人工海水・比重計は必須
*ろ過のためにフィルターが必要。外部フィルターが安定だが小型水槽なら外掛けでもOK
*水温は25℃!クーラー・ヒーターで調整しよう
*ライトは安価なものでいいのであると綺麗
*ライブロックで簡単立ち上げ
*バクテリア剤があると立ち上げの補助が可能(必須ではない)
いかがだったでしょうか。立ち上げには思った以上の労力とお金がかかってしまうかと思います。しかし海水水槽のある生活はそれ以上の魅力があると思います。
ぜひ皆さんも海水水槽を立ち上げて、楽しい海水魚ライフを送りましょう!
▼初心者さんにおすすめの海水魚
▼小型水槽におすすめの海水魚