
今回は静岡県は東伊豆の「富戸」でダイビングをしてきたので、その様子を紹介します。
富戸はどんなポイント?

富戸について
富戸は東伊豆に位置しており、毎年伊豆のダイビングポイントの人気投票で上位に食い込むほどの超人気ポイントです。
東伊豆のため関東方面からのアクセスが良く、夏から秋には季節来遊してきた小物がたくさん見れるのでマクロ好きにはたまらない好ポイントとなっています。
富戸にはメインとなる「ヨコバマ」と「脇の浜」というビーチポイント、さらにいくつかのボートポイントがあります。

今回は富戸のメインであり最強のポイント「ヨコバマ」で3ダイブ潜ってきました。

富戸にはかの有名な「温泉丸」があります。舟の浴槽に本物の温泉がはってあり、ダイバーであれば誰でも利用できます。
ダイビング後にここに入って体を温められるのが最高です!
詳細はコチラの富戸ダイビングサービス公式サイトで紹介されています。
ダイビングの様子
ちなみに潜ったのは10月の半ばです。水温は23℃ほどで気温は20℃くらい(多分)でした。
本州なので10月の半ばとはいえやや冷たいですが、5mmワンピースにフードと下半身だけ2mmのインナーを着て入って余裕でした。
ヨコバマ
同じポイントに3回潜ったのでまとめてご紹介します。

ヨコバマはその名の通り、横方向に広く広がったビーチポイント。
横に広いので多彩な環境があり、環境によっている生きものも異なるためたくさんの種類の生きものを見ることができるのが特徴です。

浅瀬はこんな感じで岩場になっています。

ツノダシやチョウチョウウオなどの南方系のお魚と、温帯性のニザダイが一緒に泳いでいるのがおもしろいですね。


浅瀬の岩の下にはこんな大物も。80cmくらいあるアオブダイですね。
どうやら岩の下で休みながらホンソメワケベラのクリーニングを受けているようです。

岩礁地帯を抜けるとだんだん砂が増えてきます。
この砂地にはハゼがたくさん生息していて、今回の目的もここにいるハゼの一種なんです。

と、早速いましたね!この子はヒレナガネジリンボウ。
コトブキテッポウエビと一緒に生活する共生ハゼの一種です。

またまたいました。こちらはネジリンボウ。ヒレナガがつかないノーマルのネジリンボウですね。
そしてさらに奥に進んでいくと…

いました!今回の目的「キツネメネジリンボウ」です!
この子は日本の固有種で、コンスタントに観察できるのは高知の柏島のみという超レア種。この子が偶然富戸に現れたというので、これは見なくては!と思い今回潜ることにしたんですね。

まあ、すぐに引っ込んでしまって証拠写真しか取れなかったのですが…(泣)
でもこの目でキツネメネジリンボウを見れた!というのはかなりうれしかったです。いつかは本場の柏島で寄った写真も撮ってみたいですね。

もう今日は満足しました。周りの生きものを見ながら帰っていきます。
上の写真はスナギンチャク類に共生するハクセンアカホシカクレエビですね。温帯域のみに生息しています。

この子はクダゴンベ。アクアリウム界では有名ですが自然界で見たのは初めてです。



マクロ被写体にも事欠かない。ポテンシャルがすげえです。富戸。




水温も下がってちょうど時期に入ってきたころなので、ウミウシもたくさんいますねえ。

そしてなんと興味深いことに、ここにはサンゴも生えています。
日本の太平洋側でサンゴの生息北限が千葉県の館山周辺の海域なので、伊豆にサンゴがいてもおかしくはないのですが、富戸にいるという話は聞いたことがなかったので興味部下方tですね。


サンゴの中には、サンゴに住むカニたちがいました。
こういう小さな生物の生活を覗くの、好きです。

この日は天気も海況も良かったので、富戸ホールにも行ってきました。
光が差し込んで非常に美しい景色です。


富戸ホールの手前にはアオリイカの子供たちが群れていてとってもかわいらしかったです。

いやあ、美しい。富戸、めっちゃいいです。
小物の宝庫かと思えば、富戸ホールみたいな美しい景観も持っている。
しかも今回、ヨコバマという1ポイントにしか潜っていなくてこれですからね。キツネメネジリンボウも見れたし、大満足の3ダイブでした。
これでまだボートポイントもあるってんだからものすごいエリアだと思います。
みなさんも一度潜られてみてはいかがでしょうか?
