今回は「星砂」「太陽の砂」の探し方についてお話しします。
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本記事で分かること
・星砂ってなに?
・星砂の探し方
星砂ってなに?
星砂の正体
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まず前提として「星砂」や「太陽の砂」は、「有孔虫」という生きものの殻です。
この有孔虫は海では岩や海藻の上に、糸みたいな足を出して引っ付いているアメーバみたいな生きもの。
この有孔虫が死んだ後に残った殻が海岸に打ち上げられて、いわゆる「星砂」や「太陽の砂」になるのです。
なので、こいつらの生態を知れば星砂探しに役立てられるはずです!
星砂は特定の場所でしか見つからない?
ネットなどで「星砂は特定の海岸でしか見つからない」とよく記載されています。
例えば西表島の「星砂の浜」や竹富島の「カイジ浜」、鳩間島全域などです。
確かにこれらの海岸では見つかる量が多いのは間違いありません。しかし規制されていて持ち出せないことも多いですし、離島だったりして行くのが大変なことも多いです。
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しかし結論からいうと、それ以外の海岸でも条件を満たせば普通に見つかります。
星砂は有孔虫なので、有孔虫が生息している海岸なら潜在的に見つかる可能性があります。
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いわゆる星砂は「Baculogypsina(バキュロジプシナ)」、太陽の砂は「Calcarina(カルカリナ)」という名前(属名)の有孔虫。
これらの種類の多くは日本では主に琉球列島の北から南まで(奄美大島などの奄美群島~沖縄本島~石垣島などの八重山諸島)に広く分布しています。
つまるところ、沖縄県ならどこでも生息している可能性があるということです。
星砂が見つかる海岸の探し方
ここからは星砂を探すコツについてお話しします。
リーフのある海岸を探そう!
簡略化していますが、一般的な沖縄のサンゴ礁はこのような構造になっています。
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横から見るとこんな感じ。このサンゴ礁のことを「リーフ」ともいいます。
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バキュロジプシナ(星砂)やカルカリナ(太陽の砂)はここで言う「礁嶺」の部分に多くが生息し、「礁池」の部分にもいます。
このような場所に生息している彼らの殻が海岸に流れ着いて砂になるため、星砂を探すにはリーフのある海岸を選ぶとよいでしょう。
リーフがあるかどうかは、グーグルアースやiPhoneのマップアプリで見られる衛星写真を使えば簡単に確認できますよ!
↑例えば竹富島のカイジ浜ならこんな感じ
人里に近くない海岸を探そう!
星砂や太陽の砂などの有孔虫は、人為的な影響が強く水質が悪化している海岸だと生息数が減少するようです。
そのためなるべく都市に近くない海岸を探すことをおすすめします。
沖縄本島なら中北部の海岸がおすすめでしょう。
ちょうどいい大きさの砂粒を探そう!
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探すうえで最も大事なのが砂粒の大きさ。大きすぎても小さすぎても見つかりません。
海岸に堆積する砂粒の大きさは海岸によって異なります。海岸によってはパウダー状の場所から、5cmくらいある欠片が堆積している場所があります。
なので、星砂くらいの大きさの砂粒が堆積する海岸を探しましょう。
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具体的にはこのくらい。
ひと粒1mm~数mmくらいでしょうか。
このくらいの大きさであれば、星砂が見つかる可能性は高いです。
星砂の見つけ方
星砂を見つける方法は非常に簡単。
こんな感じで砂に手をつけて、
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手のひらについてきた砂粒をじっくり見ると、
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こんな風に見つかります!
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まとめ
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*星砂は有孔虫の殻
*星砂は沖縄の条件を満たす海岸なら見つかる可能性がある!
今回は星砂を探す方法を科学的に解説しました。
特定の海岸にしかないと言われる星砂ですが、その実、かく言う私もそれ以外の海岸で見つけたことがあります。
条件さえしっかり選べば案外簡単に見つけられるので、ぜひ探してみてください!
お子さんの夏休みの自由研究なんかにしてみても、中々おもしろいかもしれませんね。
本記事の参考文献はコチラ
藤田和彦(2013)「サンゴ礁海域に分布する大型底生有孔虫の生態」日本サンゴ礁学会誌、第15巻、57-77
Yamanouchi Hideo(1998)「Sandy Sediment Distribution on Coral Reefs and Beaches at Several Islands of the Ryukyu Island Arc」Geographical Review of Japan、Vol.71(Ser. B)、No. 1、72-82
環境省・日本サンゴ礁学会(2004)「日本のサンゴ礁 Coral Reefs of Japan」、環境省、p15-21