今回はオキナワベニハゼの飼育法とその際の注意点についてお話しします。
本記事で分かること
・オキナワベニハゼの特徴
・飼育に必要な環境
・飼育法
・飼育の注意点
オキナワベニハゼの飼育まとめ
オキナワベニハゼの飼育について簡単にまとめてみました。
水槽の大きさ | 30cm水槽~ |
---|---|
環境変化に強いかどうか | 強い |
水温 | 25℃ |
食性 | プランクトン・小型甲殻類食/肉食 |
性格 | おくびょう |
魚や他の生体との相性 | 他種:魚食性の種以外であれば特に問題はない 同種:ペアまでが無難 |
サンゴとの相性 | 非常に良好 |
特記事項 | 性転換が可能 |
これらについてこの先でお話ししていきます。
オキナワベニハゼの特徴
見た目
オキナワベニハゼは温帯から熱帯の岩の隙間に生息するハゼの仲間で、大きさは最大で4cmほどと非常に小さなお魚です。
その赤色と黄色のかわいらしい模様と、小さな体が非常に愛くるしいお魚です。
水槽内ではライブロックの隙間を根城にし、そこから顔をのぞかせるようにしてじっとしていることが多いです。
かわいいレアキャラ?
その体の小ささや、ライブロックに張り付いて生活するという生態上、60cm水槽以上の大きな水槽ではレアキャラになってしまいます。
ライブロックの隙間を根城としてそこにほぼ定住するお魚なので、住んでいる場所さえわかればコンスタントに目にすることができますが、普段からしっかりとその姿を見たければ45cm水槽以下の小型水槽での飼育がおすすめです。
双方向に性転換する!
オキナワベニハゼの特徴として「双方向に性転換できる」という点が挙げられます。
どういうことかといいますと、オキナワベニハゼはその場の状況に合わせて「オス→メス」「メス→オス」のどちらにも性転換をすることが可能なのです。
オキナワベニハゼは一匹の大きなオスの巣穴に何匹ものメスが卵を産みに来るという繁殖形式をとります。
このとき、周りに自分より大きなオス①がいる場合、メスとしてオス①の巣穴に卵を産む方が効率的に子孫を残せます。
しかし何らかの原因でオス①がいなくなった場合、オス①の次に大きいメスがオス②に性転換し、オス①とは別のオス②として巣穴を守ります。
逆にその場で一番大きなオス①よりも大きなオス③が現れた場合、元いたオス①は自分より大きなオス③に巣穴を奪われてしまいます。
そのため元のオス①はメスに性転換し、メスとして新たなオス③と繁殖を行うのです。
そのため、オキナワベニハゼを2匹飼育すれば自然とオスとメスに分かれるはずです。
したがってペア飼育までは大きな問題はなく可能です。
オキナワベニハゼを入手する
海水魚を販売しているショップや通販などで購入できます。
値段は1匹1000~2000円くらいです。そこまで人気のお魚ではないので入荷の頻度は高くはないです。
しかしレアというわけでもなく、探していれば問題なく手に入ります。
オキナワベニハゼの飼育について
必要な水槽の大きさ
オキナワベニハゼは小型種ですし、環境変化に対しても丈夫な方です。
したがって30cmキューブ水槽くらいから飼育可能です。
食性・エサ
オキナワベニハゼはハゼ類の例に漏れず、餌付けの心配は全く必要ありません。いきなり粒エサを食べてくれます。
水槽にエサを入れると巣穴から「ぴょこんっ」と出てきて食べていく姿が非常に愛らしいです。
おすすめはの粒エサはメガバイトレッドSです。
オキナワベニハゼは体が小さいので、メガバイトレッドSのような小さな粒エサがおすすめですね。
混泳について
他種混泳
他種との混泳は、オキナワベニハゼを食べてしまうような魚食性のお魚でなければまず問題ありません。
むしろ臆病な種類なので、あまりちょっかいを出してくるようなお魚がいると巣穴から出てこなくなってしまうかもしれません。
同種混泳
ペアまでにするのが無難です。
オキナワベニハゼは双方向に性転換が可能なので、ペア飼育までは問題なく可能です。
水槽に入れた最初はケンカをしますが、小さいほうがメスになるためいずれはペアになると考えられます。
3匹以上の場合も、大きなオス以外がメスになりハーレムが形成されるため、理論上3匹以上での同種混泳も理論上は可能です。
が、多くの魚を入れすぎると水質の問題があるのと、全くケンカしないとは言い切れないため、ペアまでの飼育が無難でしょう。
サンゴとの混泳
全くもって問題ありません。
サンゴに何か悪さをするようなことはなく、サンゴとの相性は非常に良好です。
環境変化・水質悪化に強い?
かなり丈夫です。
ハゼ類の例に漏れず丈夫なお魚なので、ろ過についてもふつうの海水魚が飼育できるくらいの水質が用意できれば問題ありません。
▼水槽のろ過を担うフィルターについてはこちらで詳しく解説しています。
水温について
適切な水温は25℃です!
この値をキープできるように、ヒーターやクーラーで管理しましょう。1日での変化量が大きかったりすると弱ってしまう可能性もあるので、なるべく変化させないようにするのが基本です。
▼水槽用のヒーター・クーラーについてはこちらで詳しく解説しています
水換え
水換えは怠らないようにしましょう。
水換えは硝酸塩の除去だけでなく、水質のリセットや微量元素の補給も兼ねているので、定期的に水換えをすることをお勧めします。
▼水換えの適切な頻度について
特筆すべき飼育の注意点
大きな水槽ではレアキャラになってしまう
オキナワベニハゼは非常に小さくライブロックの隙間に住むお魚なので、60cm水槽以上の大きな水槽では見つけられず、レアキャラになってしまう可能性があります。
したがってコンスタントに姿を見たければ、45cm水槽以下の小さな水槽での飼育での飼育をおすすめします。
また特定の巣穴に住み込むお魚なので、巣穴を見つけておけばコンスタントに姿を見ることができます。
まとめ
*初心者さんでも飼育しやすい
*ちっちゃくてかわいい!
*30cmキューブ水槽でも飼育可能
*水温は25度が安定
*粒状の人工餌がおすすめ
*他種混泳は魚食性のお魚のみ注意
*同種混泳はペアまでが無難
*大きな水槽ではレアキャラになってしまうかも?
オキナワベニハゼは小さな体とその生態がかわいらしいお魚です。
巣穴からぴょこんと出てきてエサを食べる姿はとってもかわいく愛らしいので、皆さんもぜひ飼育してその姿を観察してみてください!