今回は、25cmキューブ水槽でニチリンダテハゼとニシキテッポウエビをメインとした小型海水水槽を立ち上げたので、その様子を紹介します。
本記事で分かること
・25cmキューブ水槽で海水水槽をジッサイに立ち上げた方法
立ち上げの経緯
今回なぜこのような、一見海水水槽としては相当小さいであろう25cmキューブ水槽での立ち上げを計画したのかというと、京都街なか水族館さんでの水槽のひとつにインスピレーションを受けたからです。
京都街なか水族館さんではこのほかにもたくさんの水槽が置いてあるのですが、中でも上のヤシャハゼ水槽に心を奪われてしまったんです。
館長のやかちゃんさんにもお話をお聞きすると、意外と小型水槽でもふつうに海水魚の飼育ができるということで、自分も始めたい!!と思ったんですよねえ。
以前から共生ハゼを飼育してみたかったことも合いまって「これだ!!!」とその時に思いました。
▼京都街なか水族館さんではたくさんの水槽に囲まれながらおいしいお酒やご飯を頂けるんです。この記事をお読みになってくださっているような方ならゼッタイ楽しいですよ!京都観光の際はぜひ。
ジッサイの立ち上げについて
商品購入
というわけで、計画を立てて購入するものを決定しました。
購入品はコチラ▼
・25cmキューブ水槽
・簡単ラクラクパワーフィルターM
・アラゴナイトサンド3kg(2.4L)
・ばくとサンド ラージ1L
・小型LEDライト「BEANS(コトブキ)」
・アナログタイマー
立ち上げに必要な備品はすでに持っているものを用いることができますし、飼育水やろ材なんかも他の水槽から持ってこれるのでかなり簡素で済みました。
あ、ちなみにヒーターがない理由は、我が家ではエアコンつけっぱなしで水槽の水温を管理しているからです。
エアコンの性能や部屋の大きさ、断熱性にもよりますが、水槽の数が増えてくると個別にヒーター・クーラーを設置するよりエアコンつけっぱのほうが安上がりなんですよね。
冬は23℃自動、夏は27℃自動の設定で十分に水槽内を25℃に保つことができています。
▼海水水槽を立ち上げるときに必要なもの
25cmキューブ水槽
京都街なか水族館さんでは20cmキューブ水槽だったのですが、我が家では25cmキューブ水槽(13L)を採用。
というのも、共生ハゼだけでなく、他にも今後もう一匹飼育したいお魚がいたのでこの大きさの水槽を選択しました。
これについては後でもお話ししますね。
簡単ラクラクパワーフィルターM
外掛けフィルターとしてはかなり優秀な「簡単ラクラクパワーフィルター」。
スキマーをつけない海水水槽では溶存酸素量が問題になりうるので、エアレーション機能のついているこちらのフィルターを選択です。
ろ材は隣の60ワイドオーバーフロー水槽(以下OF水槽)から持ってきます。
▼おすすめの外掛けフィルターについてはコチラ
底砂
底砂は粒の細かめなアラゴナイトサンドと、小豆大くらいのばくとサンドラージを購入。
テッポウエビの巣作りには大きめの粒も必要になるので、ブレンドするためにこの2つを選択です。
▼アラゴナイトサンドについてはコチラ
▼ライブサンドについてはコチラ
ライトとタイマー
今回はサンゴの飼育予定はないので、とりあえず安くて明るそうなLEDを選択。
ライトの点灯・消灯を自動化するためにアナログタイマーも購入です。
立ち上げ
水槽の準備
ここからはジッサイに立ち上げていきます。
まずは水槽と砂を洗う!!
水槽は水道水で洗って変なもんがついていないようにします。
砂については今回は、洗浄焼成済みのアラゴナイトサンドとバクテリア付きのライブサンドなので、水道水では洗わずに他の水槽の飼育水で、それぞれをまぜまぜしつつちょっと濁りを落としました。
ばくとサンドラージの大きさはこれくらい。もういっこ上の大きさのXLでもよかったくらいかもしれませんね。
そして水槽に砂を敷いていきます。
イイ感じに混ざってますね。
そしてライブロックや小物を置いていきます。
といっても置いたのは余ってた「マメライブロック」と貝殻をちょっと。
どうせちゃんとレイアウトしても崩されるけど、テッポウエビはライブロックなどを基礎として巣をつくることが多いので、ドカンと1個だけ置きました。
貝殻はまあ、どうせ余ってたし巣の材料にしてくれればいいと思います(笑)。
▼マメライブロックは便利な人工ライブロック
お次は隣のOF水槽から持ってきた飼育水を注入します。
面倒なので新しい人工海水はナシ!まあこの方がバクテリアの定着も早いでしょう。
ラクラクパワーフィルターMもしっかり設置です。
ちなみにエアレーション機能はこんな感じ。
濾過槽内部にエアーを出すことができます。効果のほどは定かではありませんが確かにろ過能力は高そうです。
水槽への酸素供給もついでに担ってもらいましょう。
フィルターの中には、網に入れたろ材も投入です。外掛けフィルターの純正ろ材は海水水槽では濁りや黄ばみをとりたいとき以外は役に立たないので使いません。
ろ材はたぶん、サブストラットプロ、パワーハウスカスタムハード、あとGEXのセラミックリングろ材が混ざっていたはずです。
OF水槽のサンプで熟成していたろ材なのでバクテリアはたっぷり。この水槽は3個目ですが、2個目以降の水槽は立ち上げに他の水槽のものが使えるのでラクラクですね。
ついでに余ってた「バイコム バフィー」も切って入れときました。
バフィーは表面積こそ大きくないものの、バクテリアの吸着率が高くて吸着速度も速いので、新規水槽の立ち上げにはもってこいの商品になります。
最後はダメ押しのバクテリア剤。
GEXさんの硝化菌たっぷりの「サイクル」と、あらゆるバクテリアを含む「ビオアクアマリン」を添加します。
硝化菌の「サイクル」は言わずもがななんですが、特に「ビオアクアマリン」は、多種類のバクテリアによって水槽環境の安定化に大きく貢献するので、めっちゃおすすめです。
現に立ち上げから2週間以上たつ現在でもこの水槽コケ生えてないですからね。
▼ビオアクアマリンでダイノスが減衰した話
▼海水水槽におすすめのバクテリア剤(用途別)
ライトを設置したらいよいよ準備完了。
コトブキの「Beans」もちょうど25cmキューブ水槽にちょうどいいくらいの大きさと光量で完璧です。
生体導入
水槽の準備ができたので生体の導入をしていきます。
今回導入する生体はニチリンダテハゼ、ニシキテッポウエビ、マガキガイ、イソギンチャクモエビの4種類。
小型水槽なので生体の数は少なめです。
彼らは事前に購入したうえ、隣のOF水槽でサテライトやフロートボックスに入れて管理していました。
ニチリンダテハゼはアクアギフトさんで5~7cmの個体を購入。ニシキテッポウエビとイソギンチャクモエビはペットバルーンさんから購入しました。
マガキガイはOF水槽から拉致してきました(笑)。
水合わせはサテライトで行っていきました。
サテライト超便利ですね…。
生体の隔離に使えるのはもちろん、エアを絞って流量を下げれば水合わせにも使えます。
▼サテライトの細かい使用感などについて
ただ、この水槽の水は隣のOF水槽から持ってきており水合わせの必要はあんまりなさそうなので水合わせ自体はテキトーです。
水合わせが終わって生体を導入したら完成です!
棚は専用の水槽台ではないんですが、一応天板の耐荷重が20kgのものを使用。
水槽の水量は13Lなのでフィルターなどを考慮しても大丈夫だと思いますが…、まあ大丈夫なことを願います(笑)。
ニシキテッポウエビとニチリンダテハゼはいい感じに共生してくれていて、エビが毎日せっせと巣を掘っているので巣の入り口が毎日違う場所になっています。
イソギンチャクモエビは5匹購入したのですが、色んな原因で水槽導入時には2匹になってしまっていて、最終的にはその片方も消えてしまって現在は1匹だけ水槽にいる状態です。
ストックしていた時に狭い空間に何匹もいれていたのが良くなかったみたいですね…。
これについてはまた記事にしたいと思います。
この水槽なら何匹もいれても大丈夫かな?いつかは水槽内で繁殖させてみたいものです。
あとニチリンダテハゼめっちゃかわいい!!!
ヒレを開いたり閉じたりする様子が愛らしいんですよねえ。
▼ニチリンダテハゼとニシキテッポウエビの飼育法について
▼共生ハゼの全般的な飼育法について
今後の予定
今後は、ハゼがまだ慣れてなくて近づくとすぐ逃げてしまうのでとりあえず慣れてくれるまではこの状態で維持ですね。
エサもスポイトで巣の前に落としておいて気づいたハゼが食べるのを待つ感じなんです。
小型水槽なので水質が心配ですが、ハゼ君が慣れてくれるまではこのまま続けていきます。
また自然界ではテッポウエビと共生ハゼの巣に、ハナハゼなどのクロユリハゼ属のダートゴビーがさらに居候するという関係が観察されています。
▼ウニ駆除で有名なスイチャンネルさんでも紹介されている動画がありましたのでぜひ
これは水槽内でも再現できるみたいなので、いつかは再現してみたいですね。
狙ってるのはクロユリハゼ、オグロクロユリハゼ、ゼブラハゼあたりです。
どの種類もきれいなんですよねえ~。
ただ単に共生ハゼを飼うだけなら20cmキューブ水槽でもよかったんですが、これがやりたかったので少し大きめの25cmキューブ水槽を選んだんです。
もう少し落ち着いてきたらもっと具体的に検討したいと思います!
まとめ
今回は25cmキューブ水槽で小型海水水槽を立ち上げた様子について紹介しました。
ただ単に立ち上げの様子をだらーっと流しただけですし、用品も他の水槽のものを流用しているので役に立つかはわからないです、すみません。
まあろ過と飼育数、温度管理だけどうにかなればこのくらいの大きさでも海水魚を飼育できるんだよーってことで軽く見ていただけると嬉しいです!
それでは。
▼海水水槽を立ち上げるときに必要なもの
▼小型水槽で海水魚を飼育したいときに気をつけること