というわけで今回はヒフキアイゴに刺されたときの対処法についてお話しします。
なお、この対処法は近縁のアイゴ、ヒメアイゴなどに刺されてしまった時も同様に使えます。
なお、実際に刺されてしまって対処法が今すぐに知りたい方は、ページ後半の「ヒフキアイゴ(アイゴ)に刺されたらお湯をかける!!」まで飛んでください。
また、今回は飼育者としての目線で解説を行っていきますが、釣りの際に刺されてしまったという場合でも対処法は全く同様です。
本記事で分かること
・ヒフキアイゴの毒とは
・ヒフキアイゴに刺されたときの対処法
▼ヒフキアイゴの飼育法についてはこちら
ヒフキアイゴの毒とは
ヒフキアイゴは背びれ、腹びれ、尻びれに鋭いとげを持ち、そのとげには毒があります。
かくいう私は刺されたことはないのですが、刺されたという経験のある方も普通にいます。
刺されると激しく痛み、かなり腫れます。また患部の麻痺や、患部周辺の皮膚が酸素不足で青くなるチアノーゼという症状も出るようです。
さすがに死ぬようなことはありませんが、かなりつらい症状のようです。
したがってヒフキアイゴのいる水槽に手を入れるときには気をつけなければいけません。
私は水槽掃除のときなど普通に素手を水槽に突っ込んでしまっていますが、安全重視なら厚手のゴム手袋をするなどしたほうが良いかもしれません。
そういう私も半年以上素手で水槽メンテしても刺されていませんので、過剰に心配する必要はないです。
しかし、気をつけていても刺されてしまう危険はあります。次項ではそのような時の対処法についてお話しします。
ヒフキアイゴ(アイゴ)に刺されたらお湯をかける!!
刺されたらとにかくお湯!
特にアイゴの欄に注目してください。これは近縁のヒフキアイゴにも同じことが言えます。
ヒフキアイゴ(アイゴ)の毒はタンパク毒なので、熱によって変質して毒性が弱まります。
したがって、もしヒフキアイゴなどのアイゴの仲間に刺されてしまったら、40℃以上、できれば50℃に近いような熱いお湯をすぐに患部にかけたり、患部をお湯につけられる場合はつけたりしましょう。
これによって患部の腫れと痛みは引いていきます。お湯はやけどしない範囲で、熱ければ熱いほど良いようです。しかしやけどしてしまっては元も子もないので、できる範囲で構いません。
少なくとも何もしないよりかはかなり楽になるようです。
50℃のお湯をどう用意する?
一見難しいように思いますが、この方法は案外簡単です。
まず普通にやかんやケトルでお湯を沸かして沸騰させます。
お湯が沸騰して熱湯ができたら、その熱湯と水道水を4:6の割合で混ぜ合わせましょう。
これで完成です。
水の温度は単純で、100℃の熱湯と0℃の冷水を同じ割合で混ぜ合わせれば理論上50℃のお湯が完成します。
今回の場合は、沸騰したお湯は当然100℃で、水道水は季節によって変わりますが大体20℃くらいと考えます。
これを4:6の割合で混ぜ合わせるので、計算するとこうなります。
100℃×40%(0.4)+20℃×60%(0.6)=40℃+12℃=52℃
というわけで、約50℃のお湯がつくりたければ
熱湯:水道水=4:6
の割合で混ぜ合わせましょう。理論上52℃になりますが、熱湯はグラスに注いだ瞬間から即座に冷め始めるので大体ちょうどよいお湯がつくれるはずです。
具体的には、熱湯80mLの水道水120mLといった感じでしょうか。
これを患部にかけたり、患部をお湯につけたりすれば痛みと腫れが引いていくはずです。
お湯以外では?お湯をかけたらその後は?
先ほどの画像にもありましたが、ヒフキアイゴ(アイゴ)の毒には酢も有効です。
もし近くにあれば、50℃のお湯を作る間や、お湯をかけたりお湯につけたりした後に患部に酢をかければ症状を緩和できる可能性があります。
それでも痛みが引かなかったり、我慢できない場合は遠慮せずにお医者さんに行って相談しましょう。
適切な対処を教えてくれたり、痛み止めを処方してくれる可能性があります。
まとめ
*ヒフキアイゴなどのアイゴの仲間は背びれ、腹びれ、尻びれに毒のとげを持つ
*過剰に心配する必要はないが、注意が必要
*刺されたら患部に50℃に近いくらいの熱めのお湯をかけるか、患部をお湯につける
*約50℃のお湯は熱湯と水道水を4:6で混ぜれば完成
*酢も有効
*対処後に必要を感じれば遠慮せず病院に行く
今回はヒフキアイゴに代表されるアイゴ類の毒トゲに刺されてしまったらどうすればよいかについてお話ししました。
私自身刺されたことはありませんが、このように刺されたときの対処法を知っていることで「刺されても対処できる」という安心感があります。(刺されていいというわけではないですよ(笑))
皆さんも正しい知識を身につけて、ご自身の身を大切にされてくださいね。
もしすでに刺されてしまってこの記事にたどり着いたという方がいましたら、適切な対処をなされたうえで、どうかお大事にされてください。