海水魚の飼育を始めようと思っても、じゃあどんな魚を飼えばいいのか迷いますよね。だからといってどんな魚でも簡単に飼えるわけではありません。そこで今回はそんな時におすすめな海水魚を紹介していきます。
本記事で分かること
・初心者向け海水魚の条件
・初心者でも飼いやすい海水魚
・それらの海水魚の飼育法の簡単な紹介
▼海水魚飼育をはじめる時に必要なものをまとめています。「これから始めよう」という方は是非参考にしてください。
「初心者さんにも飼いやすい」条件
初心者さんにも飼いやすい魚には条件があります。その条件は
*水質悪化や水温、塩分濃度の変化などの悪条件に強く、病気になりにくいこと
*気性が荒くないこと
*比較的小さな魚であること
*餌付きやすいこと
などが挙げられると思います。
悪条件に強く病気になりにくいこと
私もそうなのですが、初心者さんの方は水換えを忘れて硝酸塩がたくさん出てしまったり、うまく海水が作れずに比重や水温が大きく変化してしまったり、またクーラーやヒーターの故障に気づかなかったりと、水槽の状況を不安定にしてしまいがちです。
そんなときに悪条件に弱い魚だとすぐ病気になってしまって自分にとっても魚にとってもよくないため、まずはそういった悪条件に強い魚がおすすめです。
気性が荒くないこと
魚にも人間と同じで相性があります。そもそも気性が荒くて他の魚を攻撃してしまうものもいれば、ペアまでなら大丈夫なもの、自分と同じ種類にだけ攻撃的なものなど様々です。また私がそうだったのですが、初心者さんはあれもこれもと色んな種類の魚を飼いたいものです。
そこで飼育を始める前に、喧嘩がなるべく起こらないように魚の気性には気をつけなければなりません。
比較的小さな魚であること
あまり大きな魚を飼育してしまうと、水槽も大きなものが必要になり、また食べる量も多いためコストがかかります。そして同時に排泄の量も多く、水質の管理も大変です。そこで低コストで飼育できる小型魚が初心者さんにはおすすめです。
また初心者さんにとっては水槽サイズはできれば大きいほうがよいのですが(水質・水温の安定性の観点から)、実際はコストや場所の関係で30cmキューブや45cm水槽で始められる方が多いと思います。そこでそれらの小型水槽でも飼育できるお魚を紹介しています。
餌付きやすいこと
海水魚の中には初めから人工エサに餌付かないものがいます。そういった魚は餌付かせる手間がかかりますし、餌付くまではブラインシュリンプなどの冷凍エサやアサリなどの生エサを与えないといけないため、コストがかかります。
そこで初心者さんにはすぐに人工エサに餌付く魚がおすすめです。
初心者にも飼いやすい海水魚6選
カクレクマノミ
ニモとしても有名なカクレクマノミです。海水魚を飼育したことのある方でカクレクマノミを飼育したことのない人はあまりいないと思います。その可愛さは言わずもがなです。
まだブリード個体は安価で人工エサを食べないということはほぼなく、悪条件にも比較的強く丈夫です。30cm水槽でも飼育できるのも魅力ですね。
▼カクレクマノミの飼育についてはこちらにまとめています。
またカクレクマノミはこちらから購入できます。
デバスズメダイ
次におすすめするのはデバスズメダイです。気性が荒いと言われるスズメダイ類の中でも、唯一温厚な種です。自然界でも群れで暮らす魚で、水槽内でも群れで飼育するとそのブルーが映えます!
とっても安価、そしてとっても丈夫で強肩です。デバスズメダイが病気になるような環境では他の海水魚は飼育できないとさえ言えると思います。そして人工エサも始めから爆食いします。30cm水槽での飼育も可能です。
ただスレに弱く、傷がつくとそこから病気になってしまうこともあり購入時や水槽導入時には気をつけなければいけません。
▼デバスズメダイの飼育についてはこちらにまとめています。
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▼またデバスズメダイを飼育していると黒く変色してしまうこともあります。そんな時の原因と対処法をまとめてあります。
ハタタテハゼ
ハタタテハゼは遊泳ハゼの仲間で、白から赤のグラデーションと黄色味がかった顔、そしてぴょこんとでたハタのような背びれがとってもキュートです!
性格はとても温厚で混泳魚に攻撃をしかけることはありません。ハタタテハゼは病気には非常に強く、強健です。相当な悪条件でもない限りハゼが病気になってしまうことはないでしょう。
人工エサも始めから食べ、値段も千円代で売られていることが多く、比較的安めです。また30cm水槽でも飼育できます。
自然界では小さなものは群れで、大きなものはペアでいることの多い魚です。小さい頃は複数飼育でも大丈夫ですが、大きくなってくると喧嘩してしまいます。オスメスの判別が難しいので、オスメスのペアを作れるかは運によります。したがって単独での飼育がおすすめです。
少しビビリな魚で、水槽からの飛び出しが多いため水槽のフタは必須です。意外な隙間からも飛び出すのでしっかりと塞ぎましょう。
また自然界では巣穴に住むお魚です。ライブロックの隙間やハゼ土管で巣穴を作ると落ち着きやすいです!
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▼ハタタテハゼの飼育についてはこちらにまとめています。
▼ハタタテハゼにありがちな問題をまとめてあります!こちらも合わせてご覧ください。
【こっちもおすすめ】アケボノハゼ
ハタタテハゼに近縁のアケボノハゼも飼育方法は全く同じで、ハタタテハゼと同様に初心者さんにおすすめできるお魚です。
値段は3000~5000円とハタタテハゼよりもお高めで少し手が出しづらいかもしれませんが、その白と紫のグラデーションの体と赤いヒレの美しさは息をのむほどです。
マンジュウイシモチ
マンジュウイシモチはテンジクダイ科のお魚で、その特徴的な模様と、水中に停止するような泳ぎ方で人気のある海水魚です!いちごパンツの相性でも親しまれています。
丈夫で病気になりづらく、人工エサも始めから食べます。値段も安価で手に入りやすいです。その上、気性も温厚で混泳魚に攻撃してしまうということはありません。30cm水槽での飼育も可能です。
自然界では群れで暮らす魚で、水槽内でも群れで飼育すると落ち着きます。ただ3匹飼育ですとペアができた時に1匹省かれてしまうので、2匹あるいは4匹以上での飼育がおすすめです。1匹での飼育ももちろん可能です。
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▼マンジュウイシモチの飼育についてはこちらにまとめています。
【こっちもおすすめ】プテラポゴン・カウデルニー
また少し値段は上がりますが、近縁種のプテラポゴン・カウデルニーも飼育難易度はほぼ同じで、その姿はマンジュウイシモチと似ながらもまた違う美しさがあります。
ただマンジュウイシモチに比べると場合によっては餌付けが必要な場合があり、値段少し掛けもお高めです。難易度は少しだけ上かもしれません。
キンギョハナダイ
キンギョハナダイはその明るいオレンジ色がきれいなお魚で、暗くなりがちな水槽の色合いを引き立ててくれる存在です。
丈夫で病気に強く、人工エサもよく食べます。
産地によって変わるのですが、値段も比較的安めです。産地次第ではインドキンギョハナダイなどと呼ばれることもあります。
気性は荒くはありませんが、どちらかと言えば混泳魚をつつく側です。遊泳力が高いため飼育するなら45cm水槽くらいはほしいと思います。
また自然界では少数のオスに多くのメスが従って群れる魚で、大型水槽では再現が可能です。メスからオスへ見た目を変えながら性転換をする魚でもあり、大きな水槽でメスを複数飼育すればその過程も楽しめるかもしれません!
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▼キンギョハナダイの飼育についてはこちらにまとめています。
小型のベラ類
ベラ類には多くの種類がいますが、その中でも小型の種類たちは大きな水槽を必要とせず、とても丈夫で人工エサもよく食べ、値段も高くなく、また混泳魚に対しても温和なため「あと1匹!」という時に非常におすすめできる魚たちです。
もちろん主役としても十分すぎる美しさをどの種類も持っています。よく見ると目をキョロキョロさせているのがキュートな仲間でもあります!遊泳力が高い傾向にあるので、飼育には最低で45cm、できれば60cm以上の水槽はほしいところですね。
▼小型ベラ類についてはこちらにまとめています。
まとめ
初心者さんにも飼いやすい魚6選
*カクレクマノミ
*デバスズメダイ
*ハタタテハゼ
*マンジュウイシモチ
*キンギョハナダイ
*小型ベラ類
いかがだったでしょうか。
初心者にも飼いやすいと言われる海水魚たちを紹介してきましたが、どの魚もそれだけではない魅力をもっています!
いろいろな魚を飼育していく上で、そんな魅力を発見していくのも海水魚飼育の醍醐味のひとつですよ!
▼海水水槽を始めるときに必要な物