今回はヒフキアイゴがサンゴを食べてしまうのかどうかについてお話しします。
本記事で分かること
・ヒフキアイゴはサンゴを食べる?
・ヒフキアイゴがサンゴを食べてしまったら
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ヒフキアイゴはサンゴを食べる?
基本的には大丈夫
結論から言うと、
基本的に食べないため、サンゴをつつくことはほとんどありません。
そもそもヒフキアイゴをはじめとしたアイゴの仲間は、海域に生育する藻類を主食としています。
ヒフキアイゴは水槽でも植物性の餌を好んでよく食べ、なんなら人間用の焼きのりや、茹でたほうれん草、小松菜もよく食べるくらいのベジタリアンなんです。
実際にライブロックにつくコケも非常によく食べてくれます。
それに対してサンゴのポリプは餌としては動物性です。
そのため、通常であればヒフキアイゴがサンゴをつつくことはありません。
まれにつつくこともある
しかし、ヒフキアイゴは好奇心が強いためまれにサンゴをつつくこともあります。
また、特にカクオオトゲキクメイシなどのオオトゲサンゴ系のポリプが大きくぷにぷにしているLPSは、ヒフキアイゴに限らず他の魚からも美味と認識されているようで、ヒフキアイゴからも標的となることがまれにあるようです。
実際にカクオオトゲキクメイシがヒフキアイゴにつつかれたという話も聞きます。
最初は反応しなくても、のちのち反応するようになるなど後天的につつくようになることもあるようです。
しかし、ここの部分はぶっちゃけ運次第です。
実際、我が家のヒフキアイゴはカクオオトゲキクメイシと混泳しているにもかかわらず一切つつきません。
また、ヨコハマおもしろ水族館や鳥羽水族館でも大型サンゴ水槽でヒフキアイゴを飼育しており、一般的にはサンゴを食べない魚であるといえます。
なので、ヒフキアイゴがサンゴを食べてしまうかどうかは水槽に入れてみないとわからない場合がほとんどで、実際多くの場合はなんの問題もなく混泳は成功します。
ただ、サンゴが食べられてしまう可能性はわずかながらにあるため、もし食べてしまったらということについてここからお話しします。
ヒフキアイゴがサンゴをつついてしまったら
たくさん餌を与える
ヒフキアイゴがサンゴをつつく理由のひとつとして考えられるのは、単純に「おなかがすいている」ということです。
そのためまずは餌をたくさん与えてみましょう。
先述したように、ヒフキアイゴは自然界では植物性の餌を主食としているため、普通の海水魚の餌のような動物性の餌(例えばメガバイトレッド)だけでは満足できない可能性があります。
そんなときには植物性の餌をたくさんあげるようにしましょう。
おすすめはキョーリンさんから販売されている「海藻70」です。その名の通り原材料の70%が海苔などの植物性のものであり、ヒフキアイゴやハギなどの草食性の海水魚に大人気です。
また、ウミブドウなどの本物の藻類を与えることもおすすめです。
我が家ではオーバーフロー水槽のサンプでリフジウムのようにしてウミブドウを育成しており、すごい速度で増えるのでたまにちぎって水槽に入れるのですが、片手にいっぱいくらいの量を入れてもゴマハギと2匹で数日で食い尽くしてしまいます。
こんな風におやつがてらウミブドウなどの藻類を与えることもおすすめです。
そもそもサンゴが弱っている
これは対策ではありませんが、ヒフキアイゴがサンゴをつついてしまうときに原因としてよくあるのが「そもそもサンゴが弱っていて調子が悪いこと」です。
これはヒフキアイゴにかかわらず、他の魚やエビなどにも言えることで、弱ったサンゴは集中的に狙われます。
このような場合はまず水槽環境やサンゴの調子を見直す必要があり、根本を改善しないとずっと解決しないパターンです。
例えばカクオオトゲキクメイシでは、不調の原因はいくつか考えられ「餌がなく痩せている」「水中の微量元素が不足している」などが思いつく原因です。
▼カクオオトゲキクメイシについて
このように考えられる原因をつぶしていき、サンゴの不調が解消されればつつかれることはなくなる可能性も十分にあるでしょう。
まずは隔離する
つつかれても原因がわからない場合もありますし、そもそも「ヒフキアイゴの好奇心」が原因である場合はどうしても改善しない場合もあります。
また先ほどのようなサンゴが弱っている場合、サンゴがつつかれることによってさらに弱るという悪循環になってしまうこともあり得ます。
そのようなときはまずはサンゴを隔離しましょう。
具体的にはサンゴの大きさにもよりますが▼フロートボックスに入れて隔離するという方法があります。
このようにしてサンゴが復調するまでまずは隔離して、食害を避け療養しましょう。
サンゴの療養のための栄養補給には▼リーフエナジーAB+が適しています。
▼リーフエナジーの使用法や効果についてはこちら
まとめ
*ヒフキアイゴは基本的にはサンゴを食べない
*カクオオトゲキクメイシなどのLPSはつつかれてしまうこともまれにある
*サンゴが食べられたときには「海藻70」「ウミブドウ」などの植物性の餌をお腹いっぱい与える
*食べられたサンゴはそもそも弱っていることが考えられる
*まずはサンゴを隔離療養することがおすすめ
*サンゴの療養にはリーフエナジーAB+がおすすめ
ヒフキアイゴは基本的にサンゴを食べることはありませんが、その旺盛な好奇心や食欲からまれにつついてしまうこともあります。
水槽に入れてみないとわからないことではありますが、万が一のことがあったときにもに焦らず対応できるようになりたいですね。