マメスナギンチャク(以下マメスナ)は美しさと多彩な種類によるコレクション性を持ちながら、増やすことも楽しめるサンゴです。
ぶっちゃけほっといても増えるのですが、きちんと環境を整えてやればさらに早いスピードで増やすことができます。
今回はそのポイントについてお話しします。
本記事で分かること
・マメスナの増やし方
▼なお、マメスナの飼育法についてはこちらをご覧ください。
マメスナを増やしたいときのポイント
最初に結論を言うと、マメスナを増やすためのポイントは
1.光
2.水流
3.餌
の3つです。中でも3の「餌」が最も重要になります。
ひとつひとつ説明していきます。
光
マメスナは弱い光でもふつうに飼育できるサンゴなのですが、きちんとしたライトを用意して強い光で照らしてあげると盛んに光合成をしてよく増えます。
逆に光が弱すぎるとびよーんとだらしなく間延びしてしまうこともあります。
▼マメスナの間延びについて
光が強い分には困らないので、光量の大きいLEDライトがおすすめです。
おすすめライト紹介
▼グラッシーソーラー。私も利用しているライト。光量が高くこれひとつでワイド水槽くらいまでは大丈夫。システムなので任意の時間に点灯・消灯、光量・波長の調節が可能。
▼グラッシーレディオ。スポットライト。RX072、RX122、RX201のシリーズがあり、シリーズ内でも商品ごとの色合いの違いによって多様なニーズに対応。私もハタゴイソギンチャクの飼育に利用。以外のふたつは別売りのユニット接続で半システム化が可能。
スポットライトなのでマメスナに当たるように設置すると◎。
↓青みの強い機種ならマメスナの発色を引き出すことができ非常に美しい。とくにおすすめの機種はこちら。
▼ソフトコーラルの飼育・成長におすすめのライトはこちらでもさらにいくつか紹介しているので、ぜひ参考にしてください!
水流
意外と無視できない要素です。
マメスナの周りにデトリタスがたまってしまうと、コケが生えやすくなってしまいます。コケに覆われるとマメスナが物理的に成長できないため、コケを生えさせないようにすることが必要なのです。
実際に私もコケではないですが、海藻がマメスナを覆ってしまって成長が滞ったことがあります。
マメスナを飼育するだけなら水流はなくてもいいのですが、増やすためにはある程度の水流があるとよいです。
おすすめは「コントローラー付きのウェーブポンプ」で水槽全体に大きなランダム水流を作ってしまうことです。
▼こちらの「ベスタウェーブ」は私も利用しているのですが、約1万円と高価な分、多彩な水流モードと、餌やり時に水流を止めてくれる給餌モード、夜間に水流を弱める夜間モードなど優秀な機能盛りだくさんです。60cmワイド水槽くらいまでならこれひとつでランダム水流が完成します。
エサ
意外と重要なポイントです。。
マメスナは餌を与えなくても飼育が可能なのですが、与えると非常によく食べ、非常によく増えます。
マメスナに与えられる餌はいくつかありますが、おすすめは「液体フード」と「固形フード」の併用です。
液体フード
液体フードは「リーフエナジー」や「マリンデラックス」などがあります。
▼リーフエナジー。最もおすすめのサンゴフード。水槽内にそのまま添加するか、狙ったサンゴにスポイトで吹きかけるか、という方法で給餌できる。
▼マリンデラックス。与え方はリーフエナジーと同じだが、与えるときにスキマーやポンプを止める必要がないので、手間がめんどうな人におすすめ。
おすすめはリーフエナジーです。我が家でもサンゴに与えています。リーフエナジーはなんとサンゴの成長を15%早める効果があるそうです。すごい。
▼リーフエナジーのレビューはこちら
液体をマメスナに与える手段としては冷凍ブラインシュリンプを飼育水でとかした上澄み液をスポイトで吹きかけるという手段もあるようです。
固体フード
固体フードは粉状のものと、粒状のものがあります。どちらもよく食べます。
粉状のものには「リーフロイズ」や「ソフトコーラルフード」があります。どちらも飼育水でといてスポイトで直接吹きかける使い方がおすすめ。
▼リーフロイズ。
▼ソフトコーラルフード。
粒状のものでは海水魚の餌を粒のまま与えてもいいですし、すりつぶして振りかけるように与えてもいいです。よく食べます。「LPSコーラルペレット」を与えるのもおすすめです。LPS用とされていますがマメスナも食べます。
▼LPSコーラルペレット
餌の効果
我が家でもマメスナに餌を与えています。
ちょうどフラグマメスナを購入したので、実際に餌を与えて増える早さを調査してみました。
今回与えるのはこちらのマメスナです。アクアスタイルユーさんから購入しました。「キャンディーアップル」という名前持ちです。ちなみにこれが導入直後の5月9日の様子です。
そして、私が与えている餌の頻度はリーフエナジーを週に2、3回と、海水魚用の粒餌を週に1度です。
▼海水魚用の粒餌をマメスナが食べている様子。与えているのは「テトラマリン ミニグラニュール」。マメスナから飛び出ている赤い塊がそれ。
▼テトラマリン ミニグラニュールはコスパ最強な海水魚用の餌です。
先ほどのように餌を与えていると、このマメスナを導入して約2週間後にもう子株が出てきました。これが5月24日の様子です。
こんな風に、マメスナに給餌することで増えるのがとても早くなります。液体フードと粒餌を両方与えていたのも早く増えた要因だと思います。
▼マメスナへの給餌について詳しくはこちら
注意点:マメスナ自身の「増えやすさ」には違いがある
マメスナ自身の増えやすさには種類や群体、あるいは水槽ごとに違いがあります。
上の写真のブドウマメスナ「ホライズン」は我が家の水槽だと非常に盛んに増え、半年で5倍以上の数に増えましたが、「ラスタ」のほうはひと粒も増えません。
私の飼育技術がないと言えばそれまでですが、マメスナごとに増えやすさに違いがあるのは間違いありません。
一般的には、高級な名前持ちマメスナのほうが、そうでないマメスナよりも圧倒的に増えにくいうえ、要求する水槽環境の幅も狭いです。
あと、これはあくまでも我が家での話ですが、粒が小さい小粒なマメスナは増えずにすぐに溶けてしまうのですが、ブドウマメスナのような大粒のマメスナは非常によく増えます。
このように増えやすさには種ごと、群体ごと、環境ごとに違いがあるので「自分の水槽でどのマメスナが増えやすいのか」をしっかり把握して管理すると、マメスナ畑の実現率が上がりますよ!
さらには光の好み、エサへの反応もマメスナごとに異なるので、その辺の特徴をよく把握して飼育していくともっといいかもしれません!
まとめ
マメスナを増やしたいなら、
*光を整える
*水流を整える
*給餌が最も大切
の3つを意識すればより早く増えやすくすることができます。
毎日観察していて、小粒が出てきたときはとっても嬉しい気持ちになりますよ!
皆さんもぜひマメスナを増やしてみてください。