というわけで、今回は海水水槽におすすめの最強生物ろ材を目的に合わせて10種類ご紹介します!
本記事で分かること
・生物ろ材とは
・海水水槽におすすめの生物ろ材
ろ材とは
ろ材の種類と生物ろ材
海水水槽において、ろ過に用いるろ材は「物理ろ材」「化学ろ材」「生物ろ材」の3種類。
物理ろ材は、大きなゴミや残ったエサなどを物理的にろ過するろ材。ウールマットなどが当てはまり、海水水槽でもしばしば用いられます。
化学ろ材は、飼育水の黄ばみや不要な成分を化学的に吸着するろ材。活性炭を利用した「ブラックホール」などが当てはまりますが、pHを変化させてしまう可能性もあることから海水水槽ではあまり使われません。
そして海水水槽においてもっとも重要なのが生物ろ材。これは多孔質なろ材の表面にバクテリアを繁殖させ、そのバクテリアに有害なアンモニアや亜硝酸を分解してもらうために使うろ材です。
リング状、ボール状などの多くの形状のほか、素材もセラミックやガラス質、石灰質、合成繊維など様々な素材があり、目的やフィルターの形式、水槽の大きさなどに合わせて選択する必要があります。
海水水槽におすすめのろ材はどんなもの?
海水水槽には基本的に非常に高いろ過能力が要求されます。
例えば海水水槽においてフィルターを選ぶ際には「水槽のサイズよりもひと回り推奨サイズが大きなフィルターを選ぼう」とよく言われます。
▼海水水槽のフィルターについて
海水水槽にはろ過能力の高いフィルターが重要。そしてフィルターが重要ということは、フィルターの中に入れる「ろ材」にも、ろ過能力の高い生物ろ材が必要になるんです。
ろ過能力の高いろ材に要求される条件は以下の2つ。
①バクテリアが定着しやすい
②通水性が高い
①についてはバクテリアが定着しやすいほど水槽が早く立ち上がったり、水質を安定させやすかったりといったメリットがあります。
そのためろ材そのものが多孔質だったり、バクテリアの吸着率を高めたりといった工夫がされた商品が多いです、
②については通水性が良いほど、たくさんの水が通るのでたくさんの水をろ過できることにつながります。
そのため主にろ材自身の形状や内部構造に工夫をされているものが多いです。
おすすめの生物ろ材
安く買いたい!
サンゴ砂(大粒)
「大粒のサンゴ砂」は多孔質でバクテリアも良く付着するうえ、水槽の水質変化に合わせて溶け出すことで水質を一定に保ってくれる効果もあるため、実はかなりおすすめのろ材です。
水族館の濾過槽にも多くの場合、大粒のサンゴ砂が使われています。
水質調整効果を期待するなら、こういった化石サンゴをろ材として使うのもおすすめです。
グラスリング
安価なろ材を求める場合はガラス質の「グラスリング」がおすすめ。
リング状のため通水性が高く、目詰まりの心配が小さいです。水質調整効果はありませんが、逆に言えば変に水質に影響を与えないため、無駄なくろ過能力を上げたい場合に向いています。
長く使いたい!
エーハイムメック
「エーハイムメック」はベーシックなリング状のセラミックろ材。
非常に高い耐久性が売りで長期間使っても崩れません。またリング状のため通水性に優れています。
水質に影響は与えないタイプのため、水質調整効果のあるろ材を合わせて使うともっと効果を発揮できるかもしれません。
サブストラット プロ
「サブストラット プロ」は球状のろ材。とにかく多孔質で、バクテリアが付着できる面積が大きいことが売りです。
また耐久性が高く、長く使っても崩れにくいです。エーハイムメックと同様に水質に影響は与えないタイプのため、水質調整効果のあるろ材との併用がおすすめ。
ろ過能力を高めたい!
パワーハウス ハードタイプ
「パワーハウス ハードタイプ」は高性能セラミックろ材。
非常に多孔質かつ、水質をアルカリ性に傾けるため、アルカリ性を保つ必要がある海水水槽にとても向いているろ材です。
S、M、Lのサイズ展開があります。M、Lはリング状、Sのみ球状をしており、S>M>Lの順にバクテリア定着面積が大きいです。
通常のパワーハウスはかなり高級なので、性能をやや落とし値段も落とした「パワーハウス ベーシック(ハードタイプ)」も存在します。
しかし多孔質とpH調整機能はしっかり保持。正直普段使いではこっちで全く困らないので、こだわりがなければこっちでいい気がしますね。
「パワーハウス カスタム ハードタイプ」はパワーハウス ベーシックの表面加工をしたもので、バクテリア定着面積がより大きくなっています。
300mLと少量から購入できるので、外掛けフィルターや小型の外部フィルターに入れてピンポイントでろ過能力を向上させたいときにおすすめです。
ナノテック バイオスフィア
「ナノテック バイオスフィア」は、1個でライブロック1個に匹敵するほどバクテリア定着面積が広いろ材です。
また穴が大きいため、通水性にも優れています。ろ材内部で好気性と嫌気性のバクテリアがバランスよく繁殖するようで、水槽の水質維持効果がとても大きいです。
水槽を立ち上げたい!
バイコム バフィー
「バイコム バフィー」は他のろ材とはコンセプトが異なり、定着面積はそれほどでもないものの、初期のバクテリア定着速度が非常に速いです。
そのため水槽の立ち上げ時に非常に重宝する商品です。我が家でもバクテリアに早く定着してほしい立ち上げ時によく使っています。
硝酸塩を減らしたい!
ネクストジェネレーション バイオメディア
「ネクストジェネレーション バイオメディア」は珍しいスポンジ状のろ材。
サイズはS、M、Lがありますが、特に最もおすすめのLサイズ(15×15×10cm)は内部に嫌気性バクテリアを繁殖させることで、硝酸塩を減らす脱窒効果に非常に優れています。
オーバーフロー水槽であればサンプにひとつ入れておいて損はないろ材です。飼育水で洗ってもバクテリアが落ちない加工がされているようなので、安心して洗えるのもGOODポイント。
シーケム マトリックス
「シーケム マトリックス」は小石状のろ材で、非常に多孔質なのが特徴。
表面に好気性のバクテリア、内部に嫌気性のバクテリアが繁殖するため水質を安定させる効果が非常に高いです。
高価なため外部フィルターの一角に入れるなどのピンポイント使用がおすすめ。
シーケム デ・ナイトレイト
「シーケム デ・ナイトレイト」は、マトリックスよりもさらに脱窒効果に優れたろ材です。
脱窒効果を持つ嫌気性バクテリアが繁殖しやすいような構造になっているようですね。
まとめ
*ろ材を選ぶときは「バクテリア定着面積」「通水性」を基準に選ぼう!
*目的に合わせて適切なろ材を選ぶと水槽環境に良効果!
今回は海水水槽におすすめのろ材を10種類ご紹介しました。
どれも明確なメリットがあり、目的別に使い分ければ海水魚飼育ライフがさらに充実すること間違いなしです。
ぜひあなたの水槽に合ったろ材を見つけてみてください!