というわけで今回は海水魚の病気対策におすすめの「殺菌筒」についてお話しします。
本記事で分かること
・殺菌筒とは
・殺菌筒の特徴
・殺菌筒は海水魚の病気対策に効果がある?実際に使ってみた
・殺菌筒のラインナップ紹介
ヨウ素殺菌筒とは
殺菌筒はアクア工房さんから販売されている海水魚用の病気対策アイテムです。
「殺菌灯」ではなく「殺菌筒」というところがポイントです。
殺菌筒の特徴
殺菌方法 | ヨウ素 |
値段 | 安い(数千円) |
設置の簡単さ | 簡単 |
病原菌(白点病など)に対する効果 | あり |
病原菌以外(コケ・アオコ・有機物)に対する効果 | なし |
交換頻度 | 3か月~半年 |
交換のコスト | 2000円程度 |
殺菌方法
殺菌筒の殺菌方法は、ヨウ素殺菌筒と名前についている通り、ヨウ素によるものです。
この商品の中に入っているヨウ素殺菌ボールはプラスに帯電しており、多くの病原菌はマイナスに帯電しています。この違いによって病原菌を磁石のように吸着して殺すのです。
値段・設置の簡単さ
また殺菌筒は値段が非常に安価です。いくつかラインナップがありますが、最も高い水中ポンプ付きの商品が5000円ほどで購入できてしまいますし、その他の商品も2000から3000円ほどと、殺菌灯の10分の1程度の値段です。
さらに、いくつか商品がありますが、どれもオーバーフロー水槽や外部フィルターの排出口に取り付けるだけだったり、水槽の壁に吸盤で貼り付けるだったりと設置も簡単です。
効果
病原菌に対して効果があります。
公式では
白点菌、リムフォシステイス菌、ビブリオ菌、トリコディナ菌、尾グサレ菌、グッピーハリ病菌、松カサ菌、ワタカブリ菌、エラ病菌、マウスファンガス菌
に効果があるとされています。
ただし殺菌灯とは違いコケやアオコの増殖抑制や有機物の分解には効果がありません。
交換について
商品によってはまるまる交換するものと、中身のヨウ素ろ材を交換すればよいものがありますが、いずれも2000円程度です。
また交換頻度は「菌が多いときは3か月、少ないときは半年」とされていますが、菌の量なんてわからないので病気が発生している状況なら3か月、しなければ半年でよいと思います。
殺菌筒は海水魚の病気対策に効果がある?実際に使ってみた
結論から言うと効果はありました!
実際に使ってみたので感想を述べていきます。
殺菌筒レビュー
今回使ったのはこちらです。
取り出すと結構大きく、15から20cmほどの大きさがありました。
筒の方向は決まっておらず、オーバーフロー水槽の排出口などに合う太さのほうを差し込むように取り付けます。
実際に取り付けた様子がこちらです。
結構大きいですね(笑)
この後向きを調整してなるべく邪魔にならないようにしましたが、水槽内の景観を気にする方には少しおすすめできないかもしれません。
商品によっては水槽の壁に貼り付けたり、サンプに設置することができるのでそちらをおすすめします。
肝心の効果ですが、この時水槽ではヒフキアイゴの白点に悩まされており、毎日白点が少しずつ増加していく状況でした。
しかしこれを取り付けた翌日から白点の増殖は止まり、現在でも数はかなり少なく抑えられています。
これ以外に水槽に変化をもたらしていないため、この効果は殺菌筒によるもののように思います。
効果について
今回で殺菌筒には明らかに病気予防に効果があることがわかりました。
しかし殺菌筒そのものに病気の治癒の効果はありませんので、エサも食べずに沈んでしまっているような重度の病気には効果がありません。
あくまでも予防としての使用をおすすめします。
病気予防としては白点病だけでなく多くの病気に対してかなりの効果を発揮すると思います。
殺菌筒のラインナップ
アクア工房さんは殺菌筒として様々な商品を販売しています。それぞれ紹介していきます。
ノーマル殺菌筒・ノーマル殺菌筒ミニ
最もポピュラーな商品です。私が使っているのもこれの通常のもので、オーバーフロー水槽の排出口にはめ込んだり、水中ポンプに直接はめたりして使えます。
ミニは一般的な投げ込み式フィルターに差し込んで使えます。もちろんオーバーフロー水槽の排出口などにも接続できると思います。
筒の口の大きさは両側で異なっており、一般的な排出口の大きさであればどちらかが問題なくはめ込めます。
通常のものは対応水量300L以下、ミニは100L以下です。水槽にあったものを選ぶとよいでしょう。
殺菌カプセル
市販されている一般的な観賞魚用水中ポンプや上部フィルター、外部フィルターの排出口にはめ込んで使えます。
対応水量は300L以下です。
上部フィルター用殺菌マット・外掛け式フィルター用殺菌マット
一般的な上部フィルターや、外掛け式フィルターにそのまま敷いたり、入れたりして使えます。
外掛け式フィルター用は、外部フィルターに入れて使うこともできます。
対応水量は上部フィルター用は150L以下、外掛け式フィルター用は100以下です。外掛け式フィルター用を2個入れるというような感じで、複数入れることで対応水量を疑似的に増やせそうですね。
サイクロン エアーリフト式殺菌筒・サイクロン 水中ポンプ式殺菌筒
エアーリフト式は一般的な観賞魚用エアーポンプに接続して使います。水中ポンプ式は付属している水中ポンプに接続して使えます。
どちらも中身のヨウ素ろ材を交換できるので、経済的な商品です。
対応水量はエアーリフト式が150L以下、水中ポンプ式が300L以下です。
水中ポンプ式には東日本仕様の50Hz版、西日本仕様の60Hz版があります。住んでいる地域によって注意が必要ですね。
ヨウ素殺菌交換ろ材
上で紹介したサイクロン式の殺菌筒ではどちらもこの商品を利用してろ材を交換することができます。
またこの商品を単品で購入して、ろ材ネットなどに入れて、フィルター内などで使用することもできるようです。
まとめ
*ヨウ素殺菌筒は白点病に効果あり!
*白点病以外の病気予防にも効果あり
*コケやアオコには効果はない
*値段が安価
*3か月から半年で交換
*ラインナップが多く自分の水槽にあったものを選べる
殺菌筒を購入したときは「正直ロマン商品かなあ」と半分思っていましたが、実際に使ってみるとかなりの効果が感じられた商品でした。
手軽な金額で海水魚の病気対策をしたいという方にはとてもおすすめですので、ぜひ検討してみてください!