というわけで、今回はシッタカガイに次ぐガラス面掃除の名手である「タカラガイ」について解説していきます。
この記事でわかること
・タカラガイとは
・タカラガイの飼育法
・タカラガイ飼育の注意点
タカラガイ能力まとめ
タカラガイのお掃除能力をレーダーチャートにまとめてみました。
得意フィールド:ガラス面・ライブロック表面
掃除可能なコケ:ガラス面やライブロック表面の茶ゴケ、緑ゴケ
※掃除能力は「その生き物が掃除するコケをどれだけ取るか」
タカラガイとは
掃除能力
タカラガイは海に生息している巻貝です。いろいろな種類がいますが、主に海水水槽には岩についている藻やプランクトンなどの有機物を捕食するキイロタカラガイやハナビラタカラガイが、お掃除生体として導入されます。
水槽でもガラス面やライブロック表面についたコケを食べてくれます。
殻がとても美しいので、その昔は通貨として利用されていたとか。
食べてくれるのは主にガラス面やライブロックにつく茶ゴケ・緑ゴケです。とろろ状に大きく育ったコケや硬いコケ、海ブドウのような海藻までは食べられません。
掃除能力はそこまで高くなく、ガラス面のお掃除生体をタカラガイのみにしたい場合は、そこそこ多くの匹数(45cm水槽で5匹とか)を飼育する必要があります。
掃除能力だけならシッタカガイのほうがずっと上です。
ただシッタカガイは掃除能力が高い分、早くにコケをなくしてしまって餓死するといった事態が起きます。また寿命もそこまで長くありません。
それに対してタカラガイは必要なコケが少ないので、餓死することなく息長~く掃除してくれます。
また寿命も短くないようで、我が家のキイロタカラガイは2年以上生きています。この間にシッタカガイは2、3世代入れ替わりがあったので、タカラガイの息の長さがうかがえますね。
機動力
タカラガイの動き速くはなく、機動力はそこまで高くありません。
シッタカガイのように転んだまま死んでしまうかどうかはわかりませんが、そもそも転んでいるのを見たことがないです。
見た目
タカラガイの貝殻は美しいですが、生きているときはまるで違います。
外套膜をまとってめっちゃとげとげしくなります。
タカラガイ美しい貝殻は、こうして毎日外套膜で殻を包むことでコケなどが殻に付着しないために保たれるんですね。
タカラガイを入手する
海水魚ショップやネットショップで購入できます。
価格は1匹数百円と、そこそこ安価ですが、シッタカガイほどどこでも置いているというわけではないです。でも何の問題もなく手に入るレベルです。
タカラガイの飼育法
水温
特に気にする必要はなく、他の海水魚と同様の25℃前後で構いません。
海水魚を他に飼育しているのなら25℃前後で管理していることが多いと思うので、そのまま水槽に入れてしまって大丈夫です。
ただ急な水温変化はストレスにはもちろんなるはずなので、導入前の温度合わせなどは通常通りしたほうが良いでしょう。
水質
水質悪化には非常に強いです。海水魚が飼育できているのならばタカラガイの飼育に問題はありません。
急激な変化はストレスになるはずですので、シビアになる必要はないですが導入前の水合わせは通常通りしましょう。
エサ
特に与える必要はありません。ガラス面やライブロックに生えたコケを食べます。
飼育の注意点
基本的に何も気にしなくても飼えるマガキガイですが、いくつか注意点もあります。
掃除能力はそこまで高くない
1匹1匹の掃除能力はそのものはそこまで高くないので、タカラガイのみで水槽を美しく保つためには複数匹の導入が前提になります。
もしとにかく掃除能力が高い貝が欲しい場合はシッタカガイがおすすめです。
▼シッタカガイの掃除能力
一部のヤドカリに注意
ベニワモンヤドカリなどの一部のヤドカリは平べったい体をしており、マガキガイやタカラガイなどの貝殻の入り口が細く長い貝を好んでヤドにします。
ヤドカリは攻撃的な生き物ではありませんが、体に合うヤドが見つからないと手ごろな貝を襲って貝殻を奪うことがあります。
したがってマガキガイとベニワモンヤドカリの混泳は避けるか、混泳する場合もベニワモンヤドカリ用のタカラガイやマガキガイの貝殻を多数水槽に入れておくことをおすすめします。
▼ヤドカリの貝殻が足りないと…
まとめ
・タカラガイは優秀なコケ取り生体
・ガラス面やライブロック表面が得意
・1匹1匹の掃除能力は高くないため複数匹導入がおすすめ
・安価で入手できる
・ベニワモンヤドカリとの混泳には注意
タカラガイは優秀なお掃除生体で、その美しい貝殻ととげとげしい外套膜に覆われた姿の2面性が楽しめる子でもあります。
皆さんも飼育してみてください!
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