今回はテッポウエビが水槽の壁を割ることが本当にあるのかどうかについてお話しします。
本記事で分かること
・テッポウエビが水槽のガラスを本当に割るのかどうか
テッポウエビの「指パッチン」について
海水水槽では「共生ハゼ」のオトモとして飼育されることの多い「テッポウエビ類」。
彼らがハサミを「パチン」とすることで、大きな音と衝撃波で近づいてきた相手を威嚇することはこの記事をお読みの方ならご存じかと思います。
ちなみにダイビングをしていると、海中で天ぷらが揚がる音のような「ぱちぱち、ぱちぱち」という音が聞こえることがあるのですが、これは「テンプラノイズ」と呼ばれ、テッポウエビ類が鳴らす音のようです。
テッポウエビはライブロックについてくる(ちなみにライブロックについてくる種類はたいてい、共生ハゼとは共生しない)こともあり、夜な夜な「パチン」と音がすると水槽のガラスを割られるのではないかとヒヤヒヤする方も多いようですが…
安心してください、大丈夫です。
水槽のガラスは割れない!
私は4組のテッポウエビと共生ハゼのペアを飼育していますが、水槽のガラスが割られたことはただの1回もないです。
しかしジッサイのところ、飼育していると「パチン」「パチン」という音はしばしば聞こえます。
あとはスポイトの先を近づけたりすると、指パッチンをしてスポイトを追い払おうとするときなどもあります。
なので日常的に指パッチンはしているはずなのですが、水槽が傷ついたことすらないですね。
さらに上の写真のように、薄いプラスチックの容器にテッポウエビを隔離していたこともありますが、それでも傷つけられたことはないです。
というかよく考えたら、テッポウエビは脅威があるときや仲間同士のケンカの時に指パッチンをするので、そもそも水槽の壁面に向けて指パッチンをする理由がないんです。
まあジッサイに水槽壁面に向けて指パッチンをされたところで、ガラスは割れないと思いますが…(保証はしません)。
なのでガラスが割られる心配はまずないので、安心して大丈夫でしょう。
まとめ
*テッポウエビは威嚇やケンカの際に指パッチンをする
*水槽のガラスが割られることはまずない!
ジッサイのところテッポウエビに水槽のガラスを割られることはまずないので安心して大丈夫です!
ライブロックにテッポウエビが潜んでいることに後から気づいたとしてもパチパチうるさい以外の悪さすることはないので、特に気にしないでほっといてもいいでしょう。
しかしテッポウエビではなく「シャコ」は積極的な捕食者なので、くれぐれも注意です!
▼共生ハゼの飼育について
▼テッポウエビの飼育について
※本記事を執筆するにあたり使用した参考文献
林公義・白鳥岳明(2004)「ハゼガイドブック」阪急コミュニケーションズ
野村恵一(2003)「日本に産するハゼ類と共生するテッポウエビの分類学的検討」日本生物地理学会会報第58巻、49-70