【ダイビング】ハタタテハゼの仲間たちと見られる場所を紹介!
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・ハタタテハゼの仲間3種類
・それぞれどんな海で見られるか
日本のハタタテハゼの仲間は3種類!
ハタタテハゼ Nemateleotris magnifica

「ハタタテハゼ」はハタタテハゼ属の中で最も見かけることの多いポピュラーな種類です。夕焼けのようなグラデーションがとても美しい体をしています。
サンゴ礁から伊豆の海までとても広く生息しています。南西諸島などのサンゴ礁域には通年生息し、伊豆では季節来遊魚として見られます。潮通しの良い岩礁斜面やサンゴ礁斜面によく見られ、危険を感じるとすぐに砂底の巣穴に逃げ込んでしまいます。
生息水深も水深3~30mと幅広く、観察は容易です。

手軽に観察したい場合は、沖縄本島や慶良間諸島の潮通しの良いポイントでダイビングすると、いたるところにいます!
派手な色合いをしているので見つけやすい方ですが、雑に近づくとすぐに引っ込んでしまうのでアプローチには少し気を使う必要があります(ほかのハタタテハゼ属も同様)。
伊豆の各種ダイビングポイントにも毎年夏から冬にかけて季節来遊魚として訪れるので、生物情報をこまめにチェックしておくことをおすすめします!
生息地:南日本の太平洋岸、伊豆、小笠原諸島、南西諸島、インド・太平洋
アケボノハゼ Nemateleotris decora

「アケボノハゼ」は紫から白や黄色のグラデーションがかかった色合いで、ハタタテハゼよりも雅(みやび)な印象があります。
水深20~50mの潮通しの良い岩礁・サンゴ礁斜面を好むため、ハタタテハゼよりも観察が難しいです。
生息範囲自体はハタタテハゼに似ており、サンゴ礁域には通年、伊豆では季節来遊魚として見られます。

手軽に観察できる、というほどのお魚ではないですが、いる場所とタイミング次第で十分観察できるレベルだと思います。
沖縄でコンスタントに観察できるのはホーシューや辺戸岬などの潮通しの良いポイントです。水深なども考慮すると難易度はやや高めでしょうか?
本州では柏島の30m台で比較的安定して観察でき、伊豆では大瀬崎の先端や伊豆海洋公園などに例年現れます。
生息地:相模湾、八丈島、高知県柏島、南西諸島、インド・太平洋
シコンハタタテハゼ Nemateleotris lavandula

「シコンハタタテハゼ」はハタタテハゼ属の中でも最もレアな種で、体全体の薄紫がとても上品で美しい見た目です。
水深35m以深の潮通しの良いサンゴ礁斜面に生息し、伊豆など温帯域での観察例は今のところありません。
まだ私も海で見たことはないので水族館の写真です。スミマセン。小笠原でいるポイントに潜ったんですがいませんでした(泣)。

生息水深が深く、個体数は少ない、生息ポイントも限られると、観察難易度は高めです。ただ生息ポイントに行きさえすれば見られることは多いようです。
沖縄では本島のホーシューや辺戸岬、久米島でも見られるようです。また奄美群島の沖永良部島や与論島で見られるほか、小笠原諸島で見られることも有名ですね。
生息地:高知県柏島、南西諸島、小笠原諸島、中・西部太平洋
まとめ

*日本で見られるハタタテハゼ属は3種類
*最もポピュラーでもかわいいハタタテハゼ
*紫のグラデーションが美しいアケボノハゼ
*上品な薄紫が至高なシコンハタタテハゼハゼ
今回は日本で見られるハタタテハゼ属3種類をご紹介しました。
どの種類もとても美しくかわいらしいので、ぜひ皆さんも海に見に行ってみてください!
ちなみにハタタテハゼとアケボノハゼの2種は水族館に展示してあることも多いので、水族館に行ってみるのもアリです。
※本記事を執筆するにあたり使用した参考文献
加藤晶一(2011)「ネーチャーウォッチングガイドブック 海水魚 ~ひと目で特徴がわかる図解付き~」誠文堂新光社




