本記事で分かること
・おすすめの外部ストロボ
・おすすめのワイドコンバージョンレンズ
・外部ストロボ1灯使用時のセッティング例
実際のセッティング例
まず今回ご紹介する最終的なセッティングのイメージはこんな感じ。ストロボを1灯使ったうえで、そのほかの部品を接続するとこうなります。

ストロボのほか、TGのみではワイド撮影性能が低いのでワイドレンズが必要になります。
もちろんワイドレンズはなくても撮影は可能ですが、水中画角がかなり狭くなるのでワイドレンズで広げてあげた方がよいです。
おすすめの外部ストロボ

初めてのダイビング用の外部ストロボにおすすめなのは圧倒的にINONの「S-220」です。
S-220の良い点
・ガイドナンバー22で明るい
・操作が簡単
・比較的安価
今回はこちらのS-220を1灯とTGシリーズのカメラを使ってマクロ撮影をする際のセッティング例をご紹介します。
S-220についてはこちら▼の記事で詳しく解説しています。
Coming soon…
おすすめのワイドコンバージョンレンズ
TGに限った話ではないのですが、水中では光の屈折の関係で画角が陸上の1.3倍も狭くなってしまいます。


例えば上の2枚は、GoPro(水中画角約100°=ワイドレンズ使用時のTG相当の画角)とTG-7(水中画角約70°)で同じサンゴの根を同じ距離から撮影したものです。
ワイドレンズはたくさんありますが、最も安価な商品でも水中画角を最低でも90°以上にしてくれますので、あるなしで写真の質は大きく変わってきます。
ワイドレンズにはたくさん種類がありますが、一番簡単で安価なのはこのタイプ。
ハウジング(M52マウント)にそのまま回して固定できるタイプで、面倒な付属品が必要ありません。
また値段もワイドレンズの中では比較的手が出やすいのもGOODポイント。
予算に余裕があればこちらもおすすめです。水中画角が150°ととても広くストロボが2灯ないと画角をカバーしきれないので、ストロボ2灯目を購入した際のステップアップに向いています。
ただレンズは適切に管理すれば長持ちするアイテムです。
初めからこっちを買ってしまった方が最終的には安く済みますし、レンズを変更したときに新しいものに慣れる必要もないので、最初からこっちを買ってしまうのも手のひとつです。
外部ストロボの使用に必要なもの(TGの場合)
光ファイバーケーブル

外部ストロボはカメラ側の内蔵ストロボの発光を感知して一緒に光るので、ストロボに内蔵ストロボの発光を感知させるために「光ファイバーケーブル」が必要です。
長さがいくつかありますが、TGの撮影であればマクロでもワイドでも43cmのもので対応可能です。
ハウジング側に差し込むためのゴムブッシュがついているセットを購入してしまうのが楽です。
ハウジングにケーブルを差し込むやつ

TGで撮影する場合、ハウジング側にケーブルの根元を差し込むための部品「PFCA-03」が必要です。
カメラハウジング(PT-058など)を購入した際に元々付属していますが、失くしてしまった場合でも後から購入できます。
接続方法

まずストロボの裏側についているこのゴムキャップを外して、

光ファイバーケーブルの片側がネジで止められるようになっているので回して止めます。


光ファイバーケーブルの反対側のゴム部分は、ハウジングの発光部にはめたPFCA-03の穴に差し込みます。
外部ストロボとカメラの光ファイバーケーブル接続はこれでOKです!

マクロ撮影のセッティング例

ストロボ1灯でのワイド撮影時のセッティングはこんな感じになります。
Zジョイント
ストロボはそれ単体ではカメラのハウジングに接続できません。まずはストロボを設置するための「足」が必要です。
今回は足に「Zジョイント」を使います。
YSアダプター(MV)
Zジョイントと接続するのは下部がボールタイプの「YSアダプター」です。
「YSアダプター」とより安価な「YSアダプターMV」がありますが、特にこだわりがなければMVで構いません。
クランプ

ボールとボールを接続するためのクランプが必要です。これもINON製のシンプルなものでよいでしょう。
今回はグリップベースとアームを使うので、クランプは2つ必要になります。
アーム
ワイド撮影のセッティングで最も肝になるのがこのアーム。アームを使うことでより細かな角度調整が可能になりますし、レンズとストロボの距離を遠ざけることができます(理由は後述)。
色々種類があり基本なんでもいいですが、サイズはワイドにもマクロにも使えるMがおすすめです。
またお金に余裕があるのなら、水中重量を軽減してくれる「フロートアーム」をおすすめします。
グリップベース
持ち手、そしてストロボ接続の基盤となるグリップベース。
ストロボの可動範囲を広げるというだけでなく、単純にカメラの持ち手が追加されるだけでも水中での扱いやすさが増すので、結構おすすめです。
撮影法

上記のようばシステムを作ったら、撮影時にはストロボはレンズの真上に配置したうえで、なるべくレンズから離すようにしましょう。
これはレンズからの距離が近いと、海中の浮遊物に反射した光が写真に雪のように映り込んでしまうためです。


また、ストロボはカメラを横から見たときにレンズ面よりも後ろに配置しましょう。
これは画角全体に光が当たるようにするほか、画角にストロボの光が強く入って白被りすることを防ぐ効果があります。
そして撮影時には、レンズ面とストロボを平行にします。
こうすることで被写体に満遍なく光が当たるようになります。
▼ストロボ1灯でのマクロ撮影時のセッティング

まとめ

TGの外部ストロボ1灯での
ワイド撮影向けセッティング方法について
*初めてにおすすめのストロボはS-220
*おすすめのワイドレンズはM52マウントのもの。価格に応じて選ぼう
*外部ストロボの使用には光ファイバーケーブルが必要
*アームやクランプを用いてセッティングしよう
*ストロボはレンズの直上。レンズからなるべく離し、レンズ面よりも後ろにする
今回はストロボ1灯でのTGシリーズにおけるワイド撮影時のセッティング方法をいくつかご紹介しました。
私も初めてのストロボ購入に際して、接続方法のイメージが全く湧かなかったので記事にまとめてみました!
実際の接続方法や商品はもっと種類がたくさんありますし、ストロボを2灯にしたり、ライトをつけたり、と拡張性も大きいです。